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NFTアートはゴミか?ゴミではないか?

NFTアートはNFTの中でも急激に人気を集めています。

お金に余裕があればNFTアートを購入する人も少なくないはずです。

ただ、NFT、仮想通貨自体まだ疑問に思われている部分が多いと思います。「NFTアート ゴミ」という検索ワードのボリュームが多いのがその証拠でもあると思います。

そこで今回は、NFTアートがゴミなのか、そうでないのかをさまざまな角度から考えてみました。
 
 

NFTアートがゴミだと言われる理由

NFTはこれまでにないテクノロジーで、ブロックチェーンを使った唯一無二の性質を持つため、重要な証書などに使われたり、偽物が出回らないようになる期待があります。

しかし、実際すごいテクノロジーというだけで売れている部分があり、本当に欲しいわけで購入している人がいるわけでもありません。

普通のアートでもあって、なんかわからない絵画が人気あるから見てみたい、欲しいという人がいるのと同じ感じです。
 

犯罪の温床

NFTは著作権、翻案権をめぐる致命的な脆弱性をいくつも持っています。

ある海外の俳優が自身が所有する膨大なNFTコレクションに関連するキャラクターを用いて新アニメシリーズを企画していましたがフィッシング詐欺に遭って4枚のNFTを奪われ、新アニメの制作がストップしてしまいました。

ここで問題になるのが、NFTを所有者から押収、凍結、その他変更をすることが一切できないことです。

そもそも変更できるとイーサリアムのブロックチェーンの仕組み自体が崩れてしまうのです。

そのため、盗難者は合法的にNFTの洗浄を行える可能性があります。

また、実際にはNFTというのはデータを購入しているに過ぎません。

NFTを入手したからといって何もかも入手したわけではありません。
 

法律が行き届かない

これまでにない技術のため法整備が追いついていません

中国では一時期法律的に仮想通貨の売買自体禁止にされたり、他にもいくつかの国で仮想通貨の取引などが禁止されています。

違法だとしても前例がなく、対応が困難であることから売買自体を禁止する措置を取っているのです。

日本ではNFTに関する違法なやり取りなどで判決が下された例が少ない

また、NFTに関する法令が整っていません。

そのため、NFTに関して何かトラブルがあっても法で捌けない可能性がある
 

AIでも作れるから価値がない

AIでも高クオリティの作品が短時間で作れるため美術作品として価値がない

実際に米国コロラド州で開かれたデジタルアート部門で1位を獲得したアートはAIによって数分で作られました。

芸術作品としてはすごいけど…

審査員はこのことを知らずバレてから批判したそう

いくらAIとは言っても学習させるのは人間でそれを考えるには時間をかけたそうです(作品の制作自体は短時間ですが…)
 

環境破壊

テスラCEOのイーロンマスクはビットコインが環境に負担をかけるとして、一時的にビットコインなどの仮想通貨の受け入れを停止しました。

仮想通貨だけの話に限りませんが、何が環境に悪くて良いのかは賛否両論です。

実際、仮想通貨におけるマイニングはパソコンと電気が必要で、パソコンはさまざまな材料を使って作りますし、電気の消費も多いでしょう。

ただそれが本当に環境に負荷をかけるのかは疑問でもあります。

実際、株取引でもパソコンは使いますし、電気も使います。

しかし、環境負荷を考える上では負荷を減らせるのであればまだまだ環境に負担をかけていることになるため、今後も改善が必要ということにはなるでしょう。
 

NFT販売後の運営力がないとダメ

今のところNFTがゴミと判断される境目が運営力と注目度になります。

そのうち運営力については、NFT販売後に何かイベントに参加できたり、特典がもらえるようにならないとNFTにはただデータの価値しか無くなってしまうことが懸念されています。
 

NFTの価値を理解していない人が多い

国内のNFTユーザーは、たったの1.5万人ほどでまだまだNFTについて興味を持っている人が少ないです。

そのせいか、

・クリエイターの取り分が多いように稼げる 

・限定のコミュニティを作れる

・利幅が大きく転売で儲けられる

・偽物が出ない(唯一無二の性質)

・違法に使われない

・ロイヤルティ報酬がアーティストにも転売者にもある

・NFTゲームで稼げる

といったことを認知していない人がいるように思えます。

これらのことをわかっていない人が多くてNFTはゴミだと言われてしまうのです。
 
 

NFTアートがゴミではない理由

NFTの市場規模は年々右肩上がりですが、価値がなければただのゴミと言われてしまいます。

逆にこれからご紹介するような付加価値がなければNFTをビジネスにすることは厳しいでしょう。

NFTをリリースするだけでなくその後の保有メリットがあることが重要です。

NFTの流行り始めの頃の、ただ単にデザインだけを求めていた頃とは情勢が違ってきています。

例えば、

・保有者向けに独自トークンを発行

・メタバース上でも使える

・他のNFTの優先購入権がもらえる

・限定コミュニティに入れる(仕事がもらえる)

・優待や割引が受けられる

・限定チャンネルを見られる

・NFTを元手に借金できる

・所有権を明確にできる

などです。

NFTのプロジェクトとして、NFTを売却後にTwitterやDiscordでコミュニティができれば、メンバーにとってそれはゴミNFTとは言えません。

ただ、頻繁に投稿していても特に新しいビジネスプランなど有意義な情報がなく、購入特典などの発信がないのであればゴミNFTとなってしまうでしょう。

また、保有者の中にインフルエンサーがいるとNFTの価値も向上しやすいです。

実際に、BAYCの保有者でもあるエミネムとスヌープはBAYCを盛り込んだMVを作り、話題になりました。

日本の場合、キンコン西野さんが2022年8月から1日1つ販売するという方法で、10月末まで行われていました。

最低価格6.6ETH(150万円くらい)と高い値段設定で、このNFTを購入すると

・チムニーDAOへの参加権

・プペルNFTの優先購入権

を入手できます。

ただ一定の知名度があってもしっかりとしたロードマップとコミュニティ運営ができないと売れないようです。
 

NFTバブルは崩壊する?

今のNFTの人気度は一過性のバブルではなく、これからさらに成長していくと思われます。
 

日本では国家戦略に組み込んでいる

日本は、NFTだけでなく、Web3.0を国家戦略に組み込んでいくことを発表しました。

国が推し進めていくということは法規制は厳しくなりにくく、もし法律が新たに制定されたとしてもNFTの市場規模を後退させないよう法規制を考えるはずです。

日本で行われているNFTに関する活動を例としてここでご紹介します。
 

デジタル村民権

例えば、国家戦略かどうかはわかりませんが、デジタル村民権が挙げられます。

デジタル村民権は、新潟県の旧山古志村が企画した計画です。

錦鯉をシンボルにしたNishikigoi NFTと電子住民票を組み合わせて販売し、購入者にはデジタル村民権を付与しています。

デジタル村民権を持つことで、旧山古志村の事業プランを検討するDAOや村民投票に参加する権利が得られます。

ちなみに、デジタル村民は旧山古志村の人口(800人)を超えています。
 

お酒と紐づけるNFT

お酒とNFTを関連つける事業は増えており、1本の日本酒NFTに数百万の値が付いた事例もあります。

実物がもらえるARパーカー

世界的スポーツブランドのNIKEは、ARとNFTを使ったパーカーを販売しました。

AR上で着用できる他、実物のパーカーも受け取れる仕組みで、このようなアパレルとNFTを組み合わせた取り組みが他のアパレルでも行われています。
 
 

まとめ

最後に今回NFTアートがゴミなのかそうではないのかという結論に至りますが、結局のところまだわかりません。

実際、どうにでもなる話かもしれません。

極端に言うとゴミは今までゴミでしたが、環境負荷を考えた結果、プラスチックゴミはまたプラスチック製品に変わったり、紙は再生紙に変わったりすることができています。

結局、ゴミであってもまた新たなものを生み出せます。

さまざまな問題点もありますが、株取引などと比べるとまだまだ歴史は浅いです。

今後のやり方次第でNFTが淘汰されるのかどうか変わっていくでしょう。

ただ、今のままではさまざまなトラブルも起きかねないため試行錯誤が多少は最低でも必要でしょう。

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